企業やサービスの魅力を映像を通して効果的に伝える手段として、今や欠かせない存在となった「ブランディング動画」。SNSやYouTube、企業サイト、展示会など、さまざまな場面で映像が活用される中、視覚的に世界観や価値観を伝えられるブランディング動画の需要は年々高まっています。
特に、競合との差別化や認知拡大、ブランドイメージの定着を図る上で、映像はテキストや静止画以上に強力なツールとなります。しかし、その一方で「どこに依頼すればいいのか」「何を伝えればいいのか分からない」と悩む企業担当者も少なくありません。
この記事では、「そもそもブランディング動画とは何か」という基本から、「依頼時に知っておくべき制作の流れ」、そして失敗しないための「制作会社・映像クリエイターの選び方」まで、わかりやすく解説していきます。
この記事の執筆者:(株式会社AVENDER 代表)
東京・千葉・愛媛をメインに全国で活動する映像制作会社。企業ブランディング・会社紹介PR映像・WEB CM・採用動画・自治体ブランディングムービーなど、実写からモーショングラフィックスまで幅広く手がける。自治体や大手企業のプロジェクトにも多数参画。企画構成から撮影・編集・納品まで一貫対応。▼プロダクション公式サイト
https://avender.co.jp/
ブランディング動画とは?

ブランディング動画とは、企業やブランドの「世界観」「価値観」「理念」などを映像で表現し、視聴者の共感や信頼を引き出すことを目的としたコンテンツです。
単なる商品紹介やサービス説明にとどまらず、「どんな想いでサービスやブランドを提供しているのか」「なぜこの会社や事業、サービスが存在するのか」等といった感情に訴えかけるストーリー性を軸に構成されるケースが多いのが特徴です。
一般的なプロモーション動画と比較して、ブランドの「らしさ」や印象を映像で伝えることに重点を置くため、過度な説明やテロップなどの演出は控えめに設計される傾向があります。その分、映像美や演出力が求められるジャンルでもあり、企業ブランディングやファンづくりの核となる重要な施策として多くの企業が導入しています。
ブランディング動画の主な活用シーンとは?
1. 企業のコーポレートサイト・採用サイトへの掲載
会社の「ビジョン」「ミッション」「カルチャー」などを映像で可視化することで、求職者や取引先に安心感と信頼感を与えることができます。
2. 新サービス・ブランドローンチ時のプロモーション
ブランドの「はじまりの物語」や開発背景などを映像で表現することで、印象に残る認知拡大を実現。単なる説明では届かない「想い」を伝えられます。
3. 展示会やイベントでの上映用コンテンツとして
来場者の興味を一瞬で惹きつけ、ブランドの世界観を短時間で伝えるプレゼンテーションツールとして活躍します。
4. SNS投稿やYouTube広告としての展開
ターゲット層の共感を引き出し、ブランドへの好感度や関心を高める広告コンテンツとしても有効。シェアされることで拡散力も期待できます。
ブランディング動画を依頼する際のポイント

1. 目的とターゲットを明確にする
まず最も重要なのは、「なぜブランディング動画を作るのか」という目的の明確化です。
例えば:
⚫︎採用向けに、企業カルチャーや働く人の魅力を伝えたいのか
⚫︎新サービスの世界観や背景をストーリー仕立てで表現したいのか
⚫︎ブランド全体のイメージを刷新・強化したいのか
目的がはっきりすれば、どんな構成・演出が適しているかも自然と見えてきます。加えて、「誰に届けたいのか(ターゲット)」も言語化しておくことで、制作会社との認識のズレを防げます。
2. 伝えたいメッセージを整理しておく
ブランディング動画は、情報を盛り込みすぎると本質がぼやけてしまいます。大切なのは、「伝えたいメッセージを1〜2点に絞る」こと。視聴者の記憶に残すには、絞り込んだテーマを映像的に強く印象づける方が効果的です。
「この会社は人が魅力」── 社員の表情やリアルな働く姿を中心に構成し、温もりと信頼感を伝える。
「このサービスには〇〇な想いがある」── 創業者のエピソードや誕生の背景を描き、共感を引き出す構成に。
「このブランドは安心感や品質が違う」── 工程の丁寧さや細部へのこだわりをビジュアルで魅せる。
こうした「抽象的だけど、本質的なメッセージ」こそ、映像の持つ感性・情緒的な表現力が真価を発揮する領域です。
制作会社に丸投げしてしまう前に、自社の中で「伝えたい想い」や「ブランドの核」をあらかじめ言語化しておくこと。それが、完成度の高いブランディング動画づくりの第一歩です。
3. 実績や得意ジャンルをチェックして制作会社を選ぶ
制作会社や映像クリエイターには、それぞれ得意なトーンやジャンルがあります。YouTube系の動画制作や記録映像を得意とする会社もあれば、ブランディング映像やシネマティックな世界観の表現に強みを持つ個人クリエイターや小規模プロダクションも増えてきています。テレビCMや映画などを手がけるハイエンドな大手制作会社もありますが、必ずしも「大きな会社=最適」とは限りません。
近年は、機材や編集環境の進化により、少人数体制でもハイクオリティな映像を制作できるクリエイターが増えており、「ブランドの温度感に寄り添った映像」を丁寧に作ってくれる点で、コストパフォーマンスの高さに定評があります。
依頼前には、ポートフォリオ(制作実績)をしっかり確認し、「この雰囲気、うちのブランドに合いそう」と思えるかどうかを重視するのがおすすめです。
また、過去にブランディング動画を手がけた経験があるかどうかも重要なポイント。YouTube動画や説明動画とは異なり、ブランディングには繊細な感性とストーリーテリング力、シネマカメラ機材等の使用経験が求められるため、その表現力や感覚が依頼者とマッチしているかが成功の鍵となります。
私たちの会社(AVENDER Inc.)は、少数精鋭で構成された映像制作ユニットとして、ヒアリング・企画構成・撮影・編集・納品までを一貫して自社で対応しています。はじめて映像制作を依頼する方でも安心して進められるよう、すべての工程を同じ窓口でご案内いたします。
4. 予算とスケジュールのすり合わせは早めに
映像制作には、企画構成・撮影・編集・ナレーション・整音など多くの工程があり、制作期間も内容によって数週間〜数ヶ月と幅があります。希望の納期やイベント日程が決まっている場合は、早めの相談が肝心です。
また、予算に応じてどこまで対応できるのか(撮影日数・キャスト・ロケーションなど)も相談しておくことで、現実的なプランが立てやすくなります。
映像 / 動画制作会社・映像クリエイターの選び方

ブランディング動画の成否は、「誰に依頼するか」によって大きく左右されます。以下のポイントを意識して、信頼できるパートナーを見極めましょう。
(1) 実績・クオリティを確認する
まずは、過去にどんな映像を制作してきたかをチェックしましょう。自社の業界やブランドの雰囲気に近いテイストの作品があるかが重要です。
映像の質感や構図、音楽・ナレーション・効果音とのバランス、編集のリズムなど、細部までこだわっているかを確認しましょう。→単なる「綺麗」「かっこよさ」ではなく、「ブランドの温度感が映像に表現されているか」がカギです。
(2) コミュニケーション力
ヒアリングの際に、こちらの話を丁寧に聞き、意図やニュアンスを的確に汲み取ってくれるか。映像制作は「共創」でもあるため、信頼できる対話力があるかは非常に大切です。
(3) 提案力・企画力
こちらの要望を受け止めつつ、プラスαの視点で企画提案をしてくれるかどうか。→「想像以上のものが返ってくるかどうか」は、よいクリエイターの指標になります。
ブランディング動画の制作事例
以下では、弊社AVENDERが過去に実際に手がけたブランディング動画の事例をご紹介します。
ジャンルの異なる3つの映像を通じて、「ブランドの想いや世界観をどう映像で表現するか」の参考にしていただければ幸いです。
【事例1】ブランド米|ブランド訴求・商品プロモーション
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美しい棚田の風景とともに、生産者の想いや育てる工程を丁寧に描写。
「凛とした美しさ」と「安心・品質な生産背景」をビジュアルで表現し、ブランド米の魅力を引き出したプロモーション映像。
【事例2】移住促進PR|自治体プロモーション
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若い世代の移住希望者に向けて、家族のぬくもりや自然との共生を描いたシネマティックな構成。
実際の移住者の声を交え、共感と安心感を与える構成が好評。
【事例3】WEB ブランディングムービー|企業HPや採用に
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職場の雰囲気や仕事風景をテンポよくシンプル映し、等身大の魅力を引き出した映像。
SNSシェアも想定した短尺で、HPのファーストビューでの公開や若手求職者への訴求力を高めている。
ブランディング動画を依頼する際の注意点

初めてブランディング動画を依頼する方にとっては、「何をどこまで伝えればよいのか」迷うことも多いかと思います。そこで、スムーズに制作を進めるために、事前に整理しておくべきポイントをまとめました。
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目的を明確に伝える
誰に、どんな印象を届けたいのか。「ターゲット」と「伝えたい感情・価値観」をはっきりさせることで、構成や演出の方向性が定まりやすくなります。 -
予算と納期の目安を共有する
事前に制作会社へ概算の予算感と希望納期を伝えることで、無理のないスケジュール設計や内容調整が可能になります。 -
使用用途を明確にする
Webサイト掲載用なのか、展示会での上映なのか、SNS広告として活用したいのか。使用シーンによって最適な尺やフォーマット、演出手法も変わるため、最初に共有しておくと効果的です。 -
著作権・使用権について確認する
BGMやナレーションなどの著作権処理や、完成した動画の利用範囲(商用利用、二次利用の可否など)についても、事前に確認しておくことで後々のトラブルを防げます。
まとめ
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「弊社制作事例」参照 : AVENDER Inc. 公式HPより https://avender.co.jp/
ブランディング動画は、ただ伝えるだけではなく、見た人の心に残り、ブランドへの好感や信頼を生み出す手段でもあります。
AVENDERでは、企業やサービスの想いに寄り添いながら、映像として丁寧にかたちにするお手伝いをしています。 「なんとなくこういう雰囲気が好きかも」そんなご相談からでも大歓迎です。気になる方は、お気軽にご連絡ください。
弊社は、最初のヒアリングから納品まで、代表のディレクター自身が責任を持って対応いたします。
▼プロダクション公式サイト(制作実績・プロフィール掲載)
https://avender.co.jp/
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